デジタル教材研究会イン関西。でじさいは、学校教育におけるデジタル教材について研究するコミュニティです。

第4回コミュニティ活動報告

6月9日、東大阪市立縄手南中学校ででじさいの第4回コミュニティが開催されました。今回も多くの方々にご参加いただき、内容の濃い話し合いができました。今回のでじさいは、前回の研修会で余呉小学校の村田先生から伝授していただいたAppleTVが随所で大活躍!ということで、でじさい参加者のスキルがどんどん増しているように感じられました。

始めにでじさい会長の日比野功校長先生より、NHKクリエイティブライブラリーを活用した管理職講話についての実践報告をしていただきました。校長として「日本一」の中学校を目指すため、NHKのクリエイティブライブラリーを効果的に利用したビデオを作り、漠然としがちな「日本一」のイメージを、はっきりと、わかりやすく校内の生徒や職員、地域に伝えておられました。日比野校長先生はでじさいのスタート以来、iPadやAppleTVを着実にマスターしてきておられます。これからの校長先生の取り組みにも注目です。

続いて、事務局長の立命館守山中学校の木村先生より、NHKクリエイティブライブラリーを活用した日本紹介デジタルアウトリーチ教材についての実践報告をしていただきました。AppStoreで人気のある「元素図鑑」や「動物図鑑」をヒントに、修学旅行で行くニュージーランドの人たちに日本を紹介する「図鑑」を生徒たちで1項目ずつ協力してつくるという、すばらしい取り組みです。

学校がWindows環境のため、生徒はPowerPointで1項目のページをつくり、それをKeynoteに変換し、さらにそれをきれいに表現できるよう、iBooksAuthorにまとめていくという手法で、完成度の高いものをつくっておられました。木村先生の次から次へと出てくるアイデア、そしてそれを授業にしてしまう実践力はすごいものがあります。

休憩をはさんで、でじさい顧問の文教大学の今田晃一先生より、教育現場におけるiBooksの可能性について、講演を行っていただきました。でじさいではこの1年間、いろいろなアプリを使った実践報告がありましたが、iPadはそもそも電子書籍リーダーであり、iBooks Authorの登場とその活用によって、iPadの「本来の機能」を生かした取り組みの可能性についてのお話をいただきました。

講演の中では木村先生の話にもあった「元素図鑑」をはじめ、さまざまな形で「動く」電子書籍を実際に見せていただきながら、これからの書籍の方向性を説明していただきました。そんな夢のような電子書籍を誰でもきれいにつくることができる、iBooks Authorの実際の編集作業についても、実際の作品を使いながらお話していただきました。

最後にNHK担当部長の平野浩幸氏より、NHKクリエイティブライブラリーについての講演をいただきました。NHKではクリエイティブライブラリーの充実を進めており、クリエイティブライブラリーにある動画はどんな基準を満たしているのかというお話や、現在開発中のiPadアプリの紹介をしていただきました。

さらに飛び入りで、今日の実践報告や講演を聞いた東大阪市学校教育推進室次長の諸角裕久先生に、15年ほど前の実践「わたしも童話作家?!」の報告をしていただけることに。AppleTVのおかげで準備なしでも諸角先生のiPadをテレビにつないでお話ししていただくことができました。

流れ解散後はそれぞれの場所で意見交換、情報交換、初心者教室が行われ、でじさいメンバーがそれぞれのスキルの糧を増やしていました。次回はでじさいの初心に戻って「初心者教室」を行うということなので、初心者の方は今がチャンスです! 多数の参加、お待ちしています。

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